健診異常の解説

HEALTH CHECK ABNORMALITY

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健康診断の異常を指摘された方へ

 

「異常あり」と言われたけれど、どうすれば?――

健康診断や人間ドックで「異常」や「要再検査」と指摘された場合、重大な病気の前ぶれであることもあれば、一時的な変化で心配ないケースもあります。

安心につながる第一歩です。

新潟市中央区のプラーカ中村クリニックでは、各分野の専門医が連携し、人間ドックから検診異常の精密検査まで、高度な検査機器を用いて迅速かつ正確に対応しています。

血液の異常

主な異常項目

  • 貧血(ヘモグロビン低値):酸素を運ぶ能力が低下
  • 白血球異常(増加・減少):感染症や免疫異常の可能性
  • 血小板異常:血液の凝固機能に影響

 

対応

  • 貧血 → 貧血の原因を詳しく調べます。鉄欠乏性貧血が最も多く、その場合は胃がん、大腸がんの否定は必要です。他に、葉酸、ビタミン不足などが原因となり得ます。
  • 白血球異常 → 感染症や異常な炎症がないかを確認します。
  • 血小板異常 → 本態性血小板血症、他には癌、炎症などの要因で上昇することがあります。数値や経過を見て必要であれば追加検査を行います。
  • 他には、白血病などが原因で血液異常を起こす場合があります。

 

尿検査の異常

主な異常項目

  • 尿蛋白陽性:腎機能低下の可能性
  • 尿糖陽性:糖尿病の可能性
  • 潜血陽性:膀胱や腎臓の異常が疑われる

 

対応策

  • 尿蛋白 → 生理的蛋白尿のことが多いですが、状況に応じて腎機能が十分か精査を行います。
  • 尿糖 → 血糖値の精密検査を行います
  • 潜血 → 膀胱がん、尿管がん、尿管結石、尿路感染症を否定する検査を行います。

肝機能の異常

 

 

胃・腸の異常

主な異常項目

  • ピロリ菌陽性:胃がんのリスク増加
  • 胃バリウム異常:胃癌、胃粘膜下腫瘍などの可能性
  • 便潜血陽性:大腸がんやポリープの可能性

 

対応策

  • ピロリ菌 → 除菌治療を受ける
  • 胃バリウム異常 → 胃カメラで精密検査を行う
  • 便潜血 → 大腸カメラ・大腸CTで精密検査を行う

 

 

腎機能の異常

主な異常項目

  • クレアチニン高値、eGFR低値:腎機能低下のサイン

 

対応策

  • 腎機能の推移、既往歴などから現在の状況を判断し、場合によって追加検査・治療や病院紹介を行います。

 

肺の異常

主な異常項目

  • 胸部X線異常陰影:肺がんや感染症病変の可能性
  • 肺機能低下:COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺炎後変化、喘息などの可能性

 

対応策

  • 異常陰影 → CT検査を受け、詳細な診断を確認
  • 肺機能低下 → 再検して原因を検索

血圧の異常

主な異常項目

  • 高血圧(140/90mmHg以上):動脈硬化から心筋梗塞や脳梗塞・脳出血などを引き起こすリスク
  • 低血圧(90/60mmHg以下):めまいや倦怠感の原因

 

対応策

  • 高血圧 → 食事運動療法を開始し、降圧薬を検討します。
  • 低血圧 → 高度の貧血が無いかの確認や、水分・塩分不足に対する指導を行います。

 

 

コレステロールの異常

主な異常項目

  • LDLコレステロール高値(悪玉):動脈硬化のリスク増
  • HDLコレステロール低値(善玉):動脈硬化の進行を抑えにくくなる
  • 中性脂肪高値:生活習慣病リスク増

 

対応策

  • LDL高値 → 食生活を見直し、医師の指導でスタチン薬を検討
  • HDL低値 → 適度な運動を取り入れる
  • 中性脂肪高値 → アルコールや糖質の摂取を控える

 

 

血糖の異常

主な異常項目

  • 空腹時血糖、HbA1cの異常:糖尿病の可能性

 

対応策

  • 再検、経過観察
  • 食事運動療法
  • 薬物療法

 

心電図の異常

主な異常項目

  • 不整脈:心拍の乱れ
  • 徐脈、頻脈:正常な脈拍(60-100回/分)から外れた状態
  • ST-T異常:心筋虚血の可能性

 

対応策

  • 不整脈 → 内容を確認し、場合によって心電図の再検や、専門医を紹介します。
  • 徐脈、頻脈→房室ブロックや頻脈性不整脈であれば、ばあいにより治療が必要となります。
  • ST-T異常 → 症状や経過を確認し、必要時に専門医を紹介します。

 

腫瘍マーカーの異常

主な異常項目

  • 前立腺:PSA
  • 消化器系(胃・大腸・胆膵)、その他:CA19-9、CEA、アポリポ蛋白 A
  • 肝臓:PIVKA-II、AFP
  • 女性臓器:CA15-3、CA125
  • 食道癌、肺癌など:シフラ、SCCなど

 

対応策

それぞれの腫瘍マーカーに応じ、内視鏡、CT、MRI、エコーなどを用いてがんの有無を精査します。
 

よくある質問

A. 放置はおすすめできません。「要再検査」は重大な病気の兆候である可能性があります。早めの精密検査によって、安心につながるケースも多くあります。

A. 脂肪肝、飲酒、薬剤性肝障害、ウイルス性肝炎などが代表的です。採血データや腹部エコー検査で原因を調べ、必要に応じて治療を行います。

A. 一時的な脱水や運動後にも出ることがありますが、腎炎や腎機能障害の兆候のことも。繰り返し検査や腎エコー、血液検査で精密評価が必要です。

A. 鉄欠乏性貧血が最も多いですが、消化器からの出血や慢性疾患、まれに血液の病気が隠れていることもあります。血液検査や内視鏡での評価が重要です。

A. 心電図、胸部レントゲン、腫瘍マーカー、血圧、尿検査などに異常がある場合は注意が必要です。複数項目にまたがる異常がある場合は特に精密検査をおすすめします。

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