苦痛の少ない大腸内視鏡
大腸内視鏡について
日本人の大腸がんが増えています。
早期発見に大腸内視鏡はなくてはならない検査です。
当院では大腸CTも選択できます。
安楽な検査の為に当院が行っていること
オーダーメイドの鎮静剤使用
少ない下剤量が選択可能
腸に負担が少ないCO2での検査
苦痛が起こる理由と、当院の対策
1)屈曲や手術後の癒着など内視鏡が入りにくい腸管。
2)技術不足。
3)不安が苦痛を増長。
4)下剤が飲みにくい、量が多い
5)検査後のお腹のハリ
1)~3)について
熟練した内視鏡医ならあまり苦痛なく挿入できることがほとんどです。
さらに当院では、鎮静剤(静脈麻酔)の注射を行い安楽に検査を受けられるよう工夫しています。勿論、鎮静剤を用いないことも可能です。
4)について
当院では下剤は1回の量を抑え2日に分けて飲んでいただく2日法も選択できます。また、味が苦手な方にも飲みやすいよう、数種類の下剤をそろえており安心です。例えば下剤の量は前日と当日にわずか150ml程度でよく、その後、透明な水分(ジュースや具のないスープなども可)を飲んでいただくというタイプもございます。
5)について
従来、大腸カメラでの腸の拡張には空気が用いられていました。しかし、腸管から吸収されず長時間お腹に残ってしまうことで張りが苦しく感じてしまいます。
そこで当院ではCO2を用いて対策しています。CO2には約35倍も吸収が早く人体に無害であるという特徴があります。腸の拡張が速やかに解消され、ハリによる苦痛がほとんど無く、合併症も低減されます。
鎮静剤(麻酔)で苦痛を最小限に
当院は、新潟で先駆けて2008年の開業より、「軽い麻酔(鎮静剤)」を用いた苦痛の少ない内視鏡を実践しています。
2024年度は、大腸カメラを受けた方の88%が鎮静剤を希望され、
「リラックスしてボーっとしている間に終わった」
「寝ている間に終わった」
という感想が殆どでした。
ただし、丁度よい鎮静剤の量は個人差があります。
効きが良すぎたり、悪かったりする場合、次の検査ではカルテを元に
オーダーメイドに調整して検査を行います。
鎮静剤がお勧めの方
- ✅内視鏡検査に不安や恐怖がある方(過去に辛い経験があったり、初めてで怖い)
✅痛みや不安を軽減したい方(とにかく楽に検査を受けたい)
✅ストレスや緊張を避けたい方(血圧が高い、心疾患があるなど)
注意点
呼吸抑制や検査の結果説明を忘れてしまうなどの事例も報告されています。事故防止のため、鎮静剤を使用した方は当日の運転は控えるようにお願いします。
こんな方は要注意
こんな症状の人はご来院ください。
胃と大腸の両方を同日にすることもできます。
便通の変化(突然の便秘や、長続きする下痢)
血便、腹痛
健診の結果、大腸の内視鏡を勧められた
プラーカ中村クリニックには消化器内科専門医、消化器内視鏡専門医が複数在籍しており、検査から治療までを専門的に行っています。
大腸カメラで見つかる疾患
①大腸ポリープ、大腸がん
- 癌が進行する前、例えば前癌病変である大腸ポリープの段階で発見し切除を行うことが重要です
②潰瘍性大腸炎、クローン病
③虚血性腸炎
- 腸に一時的に血液がうまく届かなくなり、粘膜が炎症を起こす病気です。多くの場合は突然の腹痛と下血(赤い血の便)で始まります。高齢の方や便秘がちの方に多く見られます。

予約の方法
保険診療でのご予約
便潜血反応陽性、血便、便秘など症状や検査異常がある方は健康保険で検査が受けられます。
事前の問診、下剤の説明、血液検査などが必要ですので、
☆ご来院(受診)頂き予約とまとめて行うか
または、
☆ネット予約(日程確保のみ)を行ったうえで、
検査3営業日前までに下剤を受け取りに受診して下さい
(※ 省略できません。下剤が無いと検査できない為です)
ネット予約(日程確保のみ)
健診目的での予約
保険診療と同様です。
健康保険は適応されません。アレルギー歴、治療中の病気、使っているお薬などの情報が安全な検査の為に必要ですので、必ずお薬手帳などをご用意ください。
検査前の前処置
お食事、薬、下剤について
1日法
検査前日は消化のいいものを食べてください。夜に便秘薬を飲んでいただきます。
検査当日は早朝から下剤を飲んでいただきます。(詳細は受診時に紙でお伝えします)
※ 途中吐き気がしたら、無理に飲まないで下さい。少し休んでいると胃から腸に下剤が下りて、また飲めるようになります。
2日法(一度に飲めない場合)
検査前日は消化のいいものを食べてください。
夜に便秘薬と、下剤を半量飲んでいただきます。
検査当日は早朝から残りの下剤を飲んでいただきます。(詳細は受診時に紙でお伝えします)
※ 途中吐き気がしたら、無理に飲まないで下さい。少し休んでいると胃から腸に下剤が下りて、また飲めるようになります。
1日法でも2日法でも、数回の下痢の後、便がうす黄色~透明な色になり浮遊物が少なくなったら、腸がきれいになり検査できる状態であることを示します。
数回でトイレの回数は減り、公共交通機関での移動にも困らなくなります。
下剤を飲んだが便が出ない、気分が不快、じんましんが出たなどの場合は、午前8時以降クリニックにお電話ください(電話025-240-0426)。また当日朝のお薬は、休薬してください。
飲み物は真水コップ1杯程度なら、検査予定時間の2時間くらい前まで差し支えありません。
お茶、コーヒー、ジュース、固形物を含んだ飲み物は飲まないで下さい。
受付から準備まで
検査はほとんど午前中のうちに予定されます。
受付を済ませたら、検査着に着替えていただきます。
検査
検査時間は15分前後で終わります。
挿入しにくい腸やポリープが多数ある場合は、長くかかります。
検査終了後、あらためて説明させていただきます。
受付から会計終了まではほぼ1-1.5時間位です。若干の変動があることをあらかじめご了解願います。
検査終了後のご飲食は、排ガスがあれば普通の食事をとっていただいて結構です。
費用
観察だけの場合、保険診療では3割負担で約5,000円です。自由診療では全額自己負担で20,740円(税込)+検査着代200円(税込)
です。
ポリープ切除した場合、手術料と病理検査のため追加費用が約10,000-30,000円かかります。(2017年4月現在)
~医療費が高額になりそうなときは、限度額適用認定証が便利です~
高額な負担が有る場合、後日申請で自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」があります。
とはいえ、一時的な負担が生じます。そこで、限度額適用認定証を医療機関に提示すると、1ヶ月(1日から月末まで)の窓口負担が自己負担限度額までとなり、一時負担を回避できます。
問合先: 国民健康保険→区役所など。
その他の保険→各お問い合わせ先。
ポリープの切除について
切除当日は止血剤が1日分処方されます。
出血予防のため少なくとも2-3日は、激しい運動や飲酒を控え、消化の良いものを食べてください。仕事は軽作業程度なら大丈夫です。
病理診断の結果説明のため、後日、再来していただきます。
ポリープ切除後の合併症として約1%の確率でポリープ切除後の出血が、またそれ以下の確率で大腸 穿孔(せんこう:腸に穴が開くこと)が、報告されています。
当院ではこれらの合併症の予防に努めていますが、万が一このような事態がおこった場合は、救急車による病院への搬送など適切な対応をさせていただきます。
なお合併症は熟練した内視鏡医でも上記の確率で起こることが、知られております。
誠に恐縮ですが、当院が注意義務に違反せず適切な対応とった場合には医療過誤とはなりませんので、あらかじめご了解ください。
よくある質問
当院では、鎮静剤を用いた内視鏡により、「苦痛で二度と受けたくない」などという感想を持たれる方はほとんどいらっしゃいません。
検査中も、辛い場合は鎮静剤を足すことができるので安心です。
胃の検査では、極細の経鼻内視鏡を用いており、さらに負担を減らすことができます。
大腸の検査では、腸にスコープを入れずに検査ができる大腸CTもご用意があります。(下剤の内服はある程度必要です。)
胃カメラ後は30分ほどして飲水などをしてむせがない事を確認できれば食事可能です。大腸カメラ後は特に制限はありません。
はい、できます。身体的にもとくに無理なく、検査もふたつ合わせて約1時間程度で終わり、時間と費用の節約になっています。
残念ながら、下剤を飲まずに検査することは難しいです。ただし、かなり少量の下剤のタイプもあります。300ml程度です。
ご来院の上、ご相談ください。
冷やして飲む、ストローを使う、フリスクなどで口直しをする、などが効果的です。
少量の出血や軽い腹部の張りはよくあることですが、強い腹痛や大量の出血がある場合はすぐに当院やお渡しするDrの携帯に連絡してください。
異常がなければ検査当日に医師から説明を受けられます。生検をした場合は、結果が出るまで2-4週間程度(緊急度による)かかります。