内視鏡をより安楽に
経鼻内視鏡と鎮静剤(麻酔)で苦痛を最小限に
胃の検査をする際、内視鏡はバリウムに比べはるかに精密な検査が行えます。
また、胃のトラブルのほとんどはピロリ菌によるものです。胃カメラと共に、一生で1回はピロリ菌の有無を確認することをお勧めします。
「内視鏡は苦しい」ということが長年大きな壁でした。
2006年、新潟県の先鞭を切って私は鼻から入る極細の内視鏡(経鼻内視鏡)を用いて、苦痛の少ない胃がん検診を始めました。
当時の調査では、「口からの内視鏡の苦痛を10とすると経鼻内視鏡の苦痛はわずか2ないし3」という方が70-80%でした。
性能も経口内視鏡に比べて劣りません。
また、当院では新潟で先駆けて2008年の開業より、「軽い麻酔(鎮静剤)」を用いた苦痛の少ない内視鏡を実践しています。
今までの長い歴史の中で、患者様それぞれのニーズに応じた麻酔の選択、調整、安全面への配慮が蓄積され洗練されてきました。
経鼻内視鏡、鎮静剤の使用により、少しでも負担なく必要な検査をうけていただければ、というのが当院の考え方です。
プラーカ中村クリニックの鎮静剤の評判
2024年度は、胃カメラを受けた方の45%、大腸カメラを受けた方の88%が鎮静剤を希望され、使用しました。
「リラックスしてボーっとしている間に終わってしまった」
「寝ている間に終わってしまった」
という感想になる方がほとんどです。
丁度よい鎮静剤の量は個人差があります。効きが良すぎたり、悪かったりする場合、次の検査ではカルテを元に
オーダーメイドに調整して検査を行います。
鎮静剤がお勧めの方
- ✅内視鏡検査に不安や恐怖がある方(過去に辛い経験があったり、初めてで怖い)
✅嘔吐反射が強い方(オエッとなりやすい、内視鏡が苦手)
✅痛みや不安を軽減したい方(とにかく楽に検査を受けたい)
✅ストレスや緊張を避けたい方(血圧が高い、心疾患があるなど)
注意点
① 呼吸抑制や検査の結果説明を忘れてしまうなどの事例も報告されています。事故防止のため、鎮静剤を使用した方は、当日の運転は控えるようにお願いします。
※2025年度より、自由診療の胃カメラに限り、特殊な鎮静剤を用いる事で検査後の運転が可能になりました。
こんな方は要注意
こんな症状の人はご来院ください。
胃と大腸の両方を同日にすることもできます。
胃の痛み、胸焼け、食欲不振
血便(赤い、または黒い便)
健診の結果、胃の内視鏡を勧められた
プラーカ中村クリニックには消化器内科専門医、消化器内視鏡専門医が複数在籍しており、検査から治療までを専門的に行っています。

検査前の食事と薬の注意
午前検査の場合は、検査前日の夕ご飯は午後8 時頃までに軽く済ませてください。
飲み物はコップ1杯程度の真水ならば検査の2時間くらい前まで差支えありません。
お茶、コーヒー、ジュース、固形物を含んだ飲み物は飲まないで下さい。
ご来院から検査準備まで
スタッフが内視鏡室へご案内します。
まず、胃内の泡を消すお薬を飲み、ベッドの上で数回、体を回転させて、薬を胃内に行きわたらせます。
次に鼻粘膜を収縮させるスプレーを鼻腔に噴霧し、鼻腔に局所麻酔薬の入ったゼリーを注入します。
検査
医師がモニター画像を説明しながら、5-10分程度で行います。
検査中は自由に会話や質問ができます。
受付から会計終了まで平均30分から1時間位ですが、緊急処置や当日の混み具合などで若干変動するので、十分時間に余裕を持っておいでください。
検査終了後のご飲食は、水を飲んでむせがなければ普通の食事をとって下さって結構です。(約30分後位)
ピロリ菌検査希望の方は
内視鏡で慢性萎縮性胃炎が認められると、ピロリ菌検査が健康保険を使ってできます。
ご希望の方は検査時にお申し出ください。
病理検査について
内視鏡でがんを疑ったり、がんでないことを確認したりするために、胃粘膜の一部を採取することがあります。
結果説明のために後日、再来していただきます。
~医療費が高額になりそうなときは、限度額適用認定証が便利です~
高額な負担が有る場合、後日申請で自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」があります。
とはいえ、一時的な負担が生じます。そこで、限度額適用認定証を医療機関に提示すると、1ヶ月(1日から月末まで)の窓口負担が自己負担限度額までとなり、一時負担を回避できます。
問合先: 国民健康保険→区役所など。
その他の保険→各お問い合わせ先。
よくある質問
当院では、鎮静剤を用いた内視鏡により、「苦痛で二度と受けたくない」などという感想を持たれる方はほとんどいらっしゃいません。
検査中も、辛い場合は鎮静剤を足すことができるので安心です。
胃の検査では、極細の経鼻内視鏡を用いており、さらに負担を減らすことができます。
大腸の検査では、腸にスコープを入れずに検査ができる大腸CTもご用意があります。(下剤の内服はある程度必要です。)
胃カメラ後は30分ほどして飲水などをしてむせがない事を確認できれば食事可能です。大腸カメラ後は特に制限はありません。
はい、できます。身体的にもとくに無理なく、検査もふたつ合わせて約1時間程度で終わり、時間と費用の節約になっています。
残念ながら、下剤を飲まずに検査することは難しいです。ただし、かなり少量の下剤のタイプもあります。300ml程度です。
ご来院の上、ご相談ください。
冷やして飲む、ストローを使う、フリスクなどで口直しをする、などが効果的です。
少量の出血や軽い腹部の張りはよくあることですが、強い腹痛や大量の出血がある場合はすぐに当院やお渡しするDrの携帯に連絡してください。
異常がなければ検査当日に医師から説明を受けられます。生検をした場合は、結果が出るまで2-4週間程度(緊急度による)かかります。