
夜の不快感・眠れない足の症状にお悩みの方へ
足がムズムズして眠れない…。そんな症状は「むずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome/RLS)」かもしれません。
レストレスレッグス症候群とは?
主な症状
足がムズムズする、引っ張られるような感覚
これらの症状が毎晩続くことで、不眠症や日中の眠気、生活の質の低下につながります。
原因とリスク因子
レストレスレッグス症候群は、以下の要因が重なって発症すると考えられています。
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脳内のドパミン機能の異常
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鉄欠乏(特に脳内鉄の低下)
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妊娠中、腎不全、糖尿病などの合併症
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抗うつ薬・抗ヒスタミン薬などの副作用
貧血や慢性疾患がある方では、特に注意が必要です。
診断基準
以下の4項目すべてに該当すれば、RLSと診断されます。
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脚を動かしたいという強い衝動がある
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動かすことで症状が軽くなる
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夕方や夜に症状が悪化する
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他の病気では説明がつかない
さらに血液検査や問診で、鉄欠乏の有無や他疾患との鑑別も行います。
治療方針
1. 鉄欠乏の補正
血清フェリチン値が75ng/mL未満であれば、鉄剤(ビタミンC併用)の投与が効果的です。
2. 非薬物療法(軽症〜中等症)
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就寝前の入浴やストレッチ
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禁煙・カフェインやアルコールの制限
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睡眠環境の整備
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足を温める、圧迫ソックスの使用など
3. 薬物療法(中等度以上)
以下の薬剤から症状と合併症に応じて選択します。
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ドパミン作動薬(プラミペキソール、ロチゴチン貼付剤)
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α2δリガンド(プレガバリン、ガバペンチン)
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難治例にはオピオイド徐放製剤(オキシコドン・ナロキソン)
ドパミン薬の副作用「オーグメンテーション」とは?
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症状の出現時刻が早まる(昼間にも出る)
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症状の範囲が脚以外にも広がる
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不快感が強くなり、薬が効きにくくなる
→このような場合は薬剤の調整・変更が必要です。
このような方はご相談ください
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足がムズムズして寝つけない
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寝ていると脚が勝手に動いて目が覚める
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睡眠薬が効かない
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長期的にむずむず脚症候群をコントロールしたい