鎮静剤(麻酔)でより安楽な検査も
初めての内視鏡検査で不安な方や、過去に辛かったという方は
鎮静剤という「軽い麻酔剤」の注射を考慮します。
麻酔は、体格や年齢、性別で初回使用量を決めていますが、ご希望に応じて増減します。
検査終了後は「リラックスしてボーっとしている間に終わってしまった、寝ている間に終わってしまった」という感想になる方が多いです。
効きが良すぎたり、悪かったりする場合、2回目以降からの検査では、麻酔の量をカルテを元に都度調整してオーダーメイドな検査が行えます。
ただし、呼吸抑制や検査の結果説明を忘れてしまうなどの事例も報告されています。事故防止のため、鎮静剤を使用した方は、当日の運転は控えるようにお願いします。
胃がん等を検査する際、内視鏡はバリウムに比べはるかに精密な検査が行えます。
しかし、「内視鏡は苦しい」ということが長年大きな壁でした。
2006年 新潟県の先鞭を切って私は鼻から入る極細の内視鏡(経鼻内視鏡)を用いて、苦痛の少ない胃がん検診を始めました。
当時の私の調査では、「口からの内視鏡の苦痛を10とすると経鼻内視鏡の苦痛はわずか2ないし3」という方が70-80%でした。
このように経鼻内視鏡は初めての方にも、安心して検査を受けていただけます。
また性能も経口内視鏡に比べて劣りません。
経鼻内視鏡を用いて精密で安楽な胃がん検診を行うのが、私の考えです。
尚、胃のトラブルのほとんどはピロリ菌によるものです。一生で1回はピロリ菌の有無を確認することをお勧めします。
胸焼けや腹痛など、何らかの症状があって受ける場合は健康保険が適応されます。事前の診察が必要ですので、まずはクリニックを受診してください。
一方、人間ドックや新潟市の胃がん検診など健診目的の場合は、こちらから予約できます。
お電話も可能です。
いずれの場合も、必ずお薬手帳などをご用意ください。
午前検査の場合は、検査前日の夕ご飯は午後8 時頃までに軽く済ませてください。
飲み物はコップ1杯程度の真水ならば検査の2時間くらい前まで差支えありません。
お茶、コーヒー、ジュース、固形物を含んだ飲み物は飲まないで下さい。
※ 午後検査の場合は、当日は8時までにゼリーやおかゆなどをお召し上がりいただけます。
スタッフが内視鏡室へご案内します。
まず、胃内の泡を消すお薬を飲み、ベッドの上で数回、体を回転させて、薬を胃内に行きわたらせます。
次に鼻粘膜を収縮させるスプレーを鼻腔に噴霧し、鼻腔に局所麻酔薬の入ったゼリーを注入します。
医師がモニター画像を説明しながら、5-10分程度で行います。
検査中は自由に会話や質問ができます。
受付から会計終了まで平均30分から1時間位ですが、緊急処置や当日の混み具合などで若干変動するので、十分時間に余裕を持っておいでください。
検査終了後のご飲食は、水を飲んでむせがなければ普通の食事をとって下さって結構です。(約30分後位)
内視鏡で慢性萎縮性胃炎が認められると、ピロリ菌検査が健康保険を使ってできます。
ご希望の方は検査時にお申し出ください。
内視鏡でがんを疑ったり、がんでないことを確認したりするために、胃粘膜の一部を採取することがあります。
結果説明のために後日、再来していただきます。
観察だけの場合、保険診療では3割負担の場合、約5,000円です。
自由診療では全額自己負担で17,830円ですが、市町村や会社、健康保険組合などからの助成額により自己負担額が変わります。
いずれの場合も、組織の一部をとって顕微鏡で診断する病理検査が必要な場合は保険診療となり、追加費用が約10,000円かかります。
~医療費が高額になりそうなときは、限度額適用認定証が便利です~
高額な負担が有る場合、後日申請で自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」があります。
とはいえ、一時的な負担が生じます。そこで、限度額適用認定証を医療機関に提示すると、1ヶ月(1日から月末まで)の窓口負担が自己負担限度額までとなり、一時負担を回避できます。
問合先: 国民健康保険→区役所など。
その他の保険→各お問い合わせ先。
大腸内視鏡について
日本人の大腸がんが増えています。
その早期発見と治療に、大腸内視鏡はなくてはならない検査です。
個人検診では、最初から内視鏡を選択する方も増えています。
当院では大腸CTも選択できます。
1)屈曲や手術後の癒着などでもともと内視鏡が入りにくい腸管。
2)内視鏡医の技術不足。
3)患者様の不安が苦痛をさらに増長させる。
4)下剤が飲みにくい、量が多いこと
5)検査後のお腹のハリ
安楽な検査の為に当院が行っていること
オーダーメイドの鎮静剤使用
少ない下剤量が選択可能
腸に負担が少ないCO2での検査
1)~3)について
熟練した内視鏡医ならあまり苦痛なく挿入できることがほとんどです。
さらに当院では、鎮静剤(静脈麻酔)の注射を行い少しでも安楽に検査を受けられるよう工夫しています。
勿論、鎮静剤を用いないことも可能です。
4)について
当院では下剤は1回の量を抑え2日に分けて飲んでいただく2日法(3日法もございますが、要相談)も選択できます。また、味が苦手な方にも飲みやすいよう、数種類の下剤をそろえており安心です。例えば下剤の量は前日と当日にわずか150ml程度でよく、その後、透明な水分(ジュースや具のないスープなども可)を飲んでいただくというタイプもございます。
5)について
従来、大腸カメラでの腸の拡張には空気が用いられていました。しかし、腸管から吸収されず長時間お腹に残ってしまうことで検査後にお腹が張りを感じて苦しいと訴える患者様がいます。
当院で導入しているCO²は、空気の主成分である窒素に比べ35倍も吸収が早く人体に無害であるという特徴があります。腸の拡張が速やかに解消されることで、ハリによる苦痛がほとんど無いだけでなく、合併症の低減も期待されます。
当院では、さらに安楽な大腸CTもご用意しています。
検診で便潜血反応陽性、血便、便秘など症状の方には健康保険が適応されます。
事前の問診、下剤の説明、血液検査などが必要ですので、まずは来院いただいて、診察の上、検査日を予約させていただきます。
健診目的の場合は血液検査は不要ですが、検査日の相談や下剤の説明などのため、事前に一度来院が必要です。健康保険は適応されません。
アレルギー歴、治療中の病気、使っているお薬などの情報が安全な検査の為に必要ですので、必ずお薬手帳などをご用意ください。
1日法(成人男性)
検査前日は消化のいいものを食べてください。夜に便秘薬を飲んでいただきます。
検査当日は早朝から下剤を飲んでいただきます。(詳細は受診時に紙でお伝えします)
※ 途中吐き気がしたら、無理に飲まないで下さい。少し休んでいると胃から腸に下剤が下りて、また飲めるようになります。
2日法(女性、高齢者)
検査前日は消化のいいものを食べてください。
夜に便秘薬と、下剤を半量飲んでいただきます。
検査当日は早朝から残りの下剤を飲んでいただきます。(詳細は受診時に紙でお伝えします)
※ 途中吐き気がしたら、無理に飲まないで下さい。少し休んでいると胃から腸に下剤が下りて、また飲めるようになります。
1日法でも2日法でも、数回の下痢の後、便がうす黄色~透明な色になり浮遊物が少なくなったら、胃腸がきれいになり検査できる状態であることを示します。
数回でトイレの回数も減り、移動にも不安がありません。
下剤を飲んだが便が出ない、気分が不快、じんましんが出たなどの場合は、午前8時以降クリニックにお電話ください(電話025-240-0426)。
また当日朝のお薬は、休薬してください。
飲み物は真水コップ1杯程度なら、検査予定時間の2時間くらい前まで差し支えありません。
お茶、コーヒー、ジュース、固形物を含んだ飲み物は飲まないで下さい。
検査はほとんど午前中のうちに予定されます。
受付を済ませたら、検査着に着替えていただきます。
検査時間は15分前後で終わります。
挿入しにくい腸やポリープが多数ある場合は、長くかかります。
検査終了後、あらためて説明させていただきます。
受付から会計終了まではほぼ1-1.5時間位です。若干の変動があることをあらかじめご了解願います。
検査終了後のご飲食は、排ガスがあれば普通の食事をとっていただいて結構です。
観察だけの場合、保険診療では3割負担で約5,000円です。自由診療では全額自己負担で18,850円です。
ポリープ切除した場合、手術料と病理検査のため追加費用が約10,000-30,000円かかります。(2017年4月現在)
~医療費が高額になりそうなときは、限度額適用認定証が便利です~
高額な負担が有る場合、後日申請で自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」があります。
とはいえ、一時的な負担が生じます。そこで、限度額適用認定証を医療機関に提示すると、1ヶ月(1日から月末まで)の窓口負担が自己負担限度額までとなり、一時負担を回避できます。
問合先: 国民健康保険→区役所など。
その他の保険→各お問い合わせ先。
切除当日は止血剤が1日分処方されます。
出血予防のため少なくとも2-3日は、激しい運動や飲酒を控え、消化の良いものを食べてください。仕事は軽作業程度なら大丈夫です。
病理診断の結果説明のため、後日、再来していただきます。
ポリープ切除後の合併症として約1%の確率でポリープ切除後の出血が、またそれ以下の確率で大腸
当院ではこれらの合併症の予防に努めていますが、万が一このような事態がおこった場合は、救急車による病院への搬送など適切な対応をさせていただきます。
なお合併症は熟練した内視鏡医でも上記の確率で起こることが、知られております。
誠に恐縮ですが、当院が注意義務に違反せず適切な対応とった場合には医療過誤とはなりませんので、あらかじめご了解ください。
病院と診療所(クリニック)が協力する「病診連携」が、これからの医療のキーワードのひとつです。
皆様のかかりつけ医として、病状に合った適切な専門医へのご紹介を積極的に行います。
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