健（検）診と人間ドック
健（検）診やドックの種類と役割
ここでは、健（検）診の種類や役割について解説します。
⼀口に健（検）診といっても、市の特定健診、ドック、企業健診など様々なものがあり混乱してしまいます。
そこで、何を目的とした検診があるのか、費用はだれが負担するのか、という2軸でご説明します。
① 目的から見ると大きく2種類の健（検）診があります
生活習慣病の健診
生活習慣病をコントロールすることで健康寿命を増進させる目的です。
市の特定健診や定期健診（会社）が主に該当します。
がんの検診
癌の発見から早期の治療を目指し、がん死を減らすことが目的です。
市のがん検診などが該当します。
人間ドックや一部の企業健診は、生活習慣病とがんの両方をカバーする検診です。
② 補助の有無からみると
全額自己負担～会社から補助： 人間ドック、自費検査
会社負担： 企業健診、定期健診
市から補助： 新潟市の特定健診、がん検診
&nscp; 新潟市からの補助
詳細：新潟市各種がん検診のご案内
&nscp; 会社からの補助
詳細：会社様にお問い合わせください。
&nscp; 自費、もしくは一部補助
補助の有無については、共済組合や会社様にお問い合わせください。
それぞれのがん発見精度（参考）
私たちの考える、早期発見における各検査の精度を表で示しています。
検査をお選びになる際に参考にしてください。
男性
△進行がんで見つけることが多い 〇早期がんで見つけられることもある ◎早期がんで見つけることが得意
| 男性 | 部位別 癌り患割合 | がん検診 （市の健診） | ドックの 基本項目※ | 肺CT | 大腸カメラ | DWIBS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 前立腺 | 17% | ✕ | ○ | - | - | ◎ |
| 大腸 | 16% | △ | △ | - | ◎ | △ |
| 胃 | 15% | △（バリウム） ◎（胃カメラ） | ◎ | - | - | △ |
| 肺 | 15% | △ | △ | ◎ | - | △ |
| 肝臓 | 4% | ✕ | ○ | - | - | ◎ |
| 膵臓 | 4% | ✕ | △ | - | - | ○ |
| 食道 | 4% | △（バリウム） ◎（胃カメラ） | ◎ | - | - | △ |
| 腎・尿路 | 4% | ✕ | ◎ | - | - | ◎ |
| 悪性リンパ腫 | 3% | ✕ | △ | - | - | ◎ |
| 膀胱 | 3% | ✕ | ◎ | - | - | ◎ |
| その他 | 15% | ✕ | ✕ | - | - | ○ |
※ 胃カメラ、腹部超音波、便潜血反応、胸部レントゲン
厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告 2019」
女性
△進行がんで見つけることが多い 〇早期がんで見つけられることもある ◎早期がんで見つけることが得意
| 女性 | 部位別 癌り患割合 | 五大がん検診 （市の健診） | ドックの 基本項目※ | 乳腺エコー | 大腸カメラ | 肺CT | 子宮がん 検診 | DWIBS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 乳腺 | 23% | △ | ✕ | ◎ | - | - | - | ○ |
| 大腸 | 16% | △ | △ | - | ◎ | - | - | △ |
| 肺 | 10% | △ | △ | - | - | ◎ | - | △ |
| 胃 | 9% | △（バリウム） ◎（胃カメラ） | ◎ | - | - | - | - | △ |
| 子宮 | 7% | ○ | ✕ | - | - | - | ○ | ◎ |
| 膵臓 | 5% | ✕ | △ | - | - | - | - | ○ |
| 悪性リンパ腫 | 4% | ✕ | ✕ | - | - | - | - | ◎ |
| 甲状腺 | 3% | ○ | ✕ | - | - | - | ○ | ◎ |
| 卵巣 | 3% | ✕ | △ | - | - | - | - | ◎ |
| 皮膚 | 3% | ✕ | ✕ | - | - | - | - | ○ |
| その他 | 17% | ✕ | ✕ | - | - | - | - | ○ |
※ 胃カメラ、腹部超音波、便潜血反応、胸部レントゲン
厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告 2019」
ただし、進行癌で見つかると手遅れになる可能性もあり、早期発見が望まれます。
オプション検査は早期発見に有用なものが多く、おすすめです。
モデルケース（こんな人は、こんな組み合わせがオススメ）
あまりお金をかけず、基本的な生活習慣病と頻度の多い癌をチェックしたい（コスパ重視の方）
特定健診、企業健診など、自治体や企業が提供する健（検）診のみを受ける。有症状時は、適宜保険診療の検査をクリニックで行う。
全身の健康管理と、がんの早期発見を確実に行っていきたい（検査精度や範囲を重視する方）
人間ドックに加え、オプション検査（肺CTやDWIBS）を追加していく。
各検査の癌の早期発見に対する精度は“それぞれのがん発見精度（参考）”を参照
当院で行っているメニューと予約
新潟市の特定健診、がん検診
市が行う基本となる検診です。
人間ドックを受けていない人は、必ず毎年受けられることをお勧めします。
受けられる人、自己負担額についてはこちら
人間ドック
新潟市の特定健診やがん検診よりも、幅広く詳細に全身状態や癌の有無を検索します。
会社様や保険者によっては補助がでます（当院が適応かどうかは、会社様にお問合せください）。
自費検査
癌の早期発見や健康状態の把握などを⽬的に、⼀般的な健（検）診やドックではわからない部分まで詳細に調べます。
人間ドックや健診にオプションで追加したり、単独で受けることができます。
検査には下記のようなものがあります。
脳ドック： 脳MRI・MRA、頸動脈MRAで現在の脳梗塞や血管狭窄の状態を確認します。
更に、MRIによる早期アルツハイマー診断補助や認知症テスト等も行えます。
CT： 胸部から骨盤部までのCTを撮影し、⼀般健（検）診でとらえられない癌の有無や内臓脂肪レベルを判定します。
DWIBS： MRIの特殊な技術を⽤いて頚部～骨盤部の癌を検索します。詳細はこちら
他、肝硬度測定（特殊なエコー検査）やView39（アレルギーテスト）等も受けられます。
定期健診、企業健診
主な連携病院
病院と診療所（クリニック）が協力する「病診連携」が、これからの医療のキーワードのひとつです。
皆様のかかりつけ医として、病状に合った適切な専門医へのご紹介を積極的に行います。
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